サーバーに接続して、ファイルをやり取りするアプリケーション(いわゆる、FTPクライアント)です。 マニュアルから引用すると「洗練されたファイル転送プログラム」。平たく言うとちょっといいftpソフト。 通常のftpコマンドにはない機能もあり便利です。
サーバーへの接続方法は以下のように色々あります。 また、ファイルアクセス方式にhttp等も使用できるので接続先(host)にhttp://www.hogehoge.comのような指定もできます。
lftpは起動前に~/.lftprcという設定ファイルを読み込みます。 このファイルには、aliasやsetコマンドなどのlftpのオプション設定を記述します。 .lftprcに記述しなくても、lftpを起動してから設定することも可能です。 なお、leftpを起動した後にsetと入力すると現在の設定が、set -aと入力すると全ての設定が一覧表示されます。
[paso ~] more ~/.lftprc alias a alias a ll ls -alF set ftp:sync-mode off set bmk:save-passwords yes
オプション | 値形式 | 内容 |
---|---|---|
bmk:save-passwords | boolean | onの場合、bookmark addコマンドでブックマークを追加する際にパスワードも保存します。デフォルトはoff。 |
cmd:at-exit | string | lftp終了時に実行するコマンドを指定します。 |
cmd:csh-history | boolean | yesの場合、!とhistory番号でコマンド入力ができます。(例:historyの結果に「3 exit」とあれば、「!3」でexitが実行できる。) |
cmd:default-protocol | string | open時のデフォルトのプロトコルを指定します。デフォルトは'ftp'です。 |
cmd:fail-exit | boolean | onの場合、コマンドが失敗したらlftpを終了します。バッチ処理などで有用です。 |
cmd:ls-default | string | lsの既定の引数を指定します。 |
cmd:prompt | string | プロンプトを指定します。 |
ftp:list-options | string | listコマンドのオプションを指定します。「-a」を指定すると、隠しファイル(ドットで始まるファイル)も表示できます。 |
ftp:charset | string | ファイル名のキャラクターセットを設定します。例えば日本語のファイル名(Windowsの場合よくあると思います。)を表示させる場合は「set ftp:charset sjis」とします。 |
xfer:clobber | boolean | onの場合、ファイルの上書きを認めます。offの場合、ローカルにあるファイルと同じファイル名のファイルをGETすると「ファイルはすでに存在し、また xfer:clobber がセットされていません。」と表示され、上書きされません。 |
ちなみにboolean値は(on/off)でも(yes/no)でもOKです。
よく使いそうなコマンドの一覧です。
コマンド | 説明 |
---|---|
pwd | カレントディレクトリのパスを表示します。 |
cd dir | dirに移動します。 |
ls [dir] | [dir]のファイル一覧を表示します。[dir]を省略すると対象はカレントディレクトリになります。 |
mv file1 file2 | file1の名前をfile2に変更します。 |
mkdir dir | dirを作成します。-pオプションを使用すると階層で指定可能。(例:mkdir -p aa/bb) |
cat file | fileの内容を表示します。 |
more file | fileの内容を表示します。catとの違いは、1画面以上はspeceキーでスクロールできます。 |
zmore file | zipで圧縮されているfileの内容を表示します。 |
コマンド | 説明 |
---|---|
lcd dir | dirに移動します。 |
lpwd | カレントディレクトリのパスを表示します。 |
コマンド | 説明 |
---|---|
get filename | filenameをサーバーからダウンロードします。 |
mget filename | filenameをサーバーからダウンロードします。getとの違いはワイルドカード等が使用できるところです。 |
mirror | カレントディレクトリー以下全てダウンロードします。ただし、ローカルのファイルのほうが新しい場合、上書きしません。-eオプションを使用するとサーバーにないファイルはローカルから削除されます。なお、ドットから始まるファイルをダウンロードする場合はmirrorの前に「set ftp:list-options -a」を行ってください。 |
コマンド | 説明 |
---|---|
put filename | filenameをサーバーにアップロードします。 |
mput filename | filenameをサーバーにアップロードします。putとの違いはワイルドカード等が使用できるところです。 |
mirror -R | ローカルのカレントディレクトリー以下全てアップロードします。ただし、サーバーのファイルのほうが新しい場合、上書きしません。 |
コマンド | 説明 |
---|---|
bookmark [list] | ~/.lftp/bookmarkの中身を表示します。パスワードはXXXに置換されます。 |
bookmark add bkname | 現在の接続状態を~/.lftp/bookmarkに保存します。set bmk:save-passwords yesに設定されている場合はパスワードも保存されます。 |
bookmark del bkname | bknameを~/.lftp/bookmarkから削除します。 |
bookmark edit | ~/.lftp/bookmarkをエディターで編集します。エディターは環境変数EDITORで指定できます。 |
ミラーリングを使用したダウンロード(バックアップ)のシェルスクリプトの書き方の例です。
スクリプト名 | download.sh |
---|---|
サーバー | 192.168.1.1 |
ダウンロードするファイル | /home/kuma/にある全てのファイル(.bashrcのようなhiddenファイルも含む) |
保存場所 | /home/kuma/bk/201501 |
[paso ~]more download.sh #!/bin/sh USER=kuma PASS=password SITE=192.168.1.1 lftp <<EOF open -u $USER,$PASS $SITE set ftp:list-options -a lcd /home/kuma/bk/200901 cd /home/kuma mirror EOF
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